ロードバイク講座

パワートレーニングに必須のパワーゾーンを解説【ロードバイク】動画あり

みなさんこんにちは。けいすけ(TwitterInstagram)です。

ロードバイクに乗っている人と話しているとこんなことありませんか?

速い人
速い人
L4強度で・・・
初心者
初心者
え…L4って何…?

ちなみに、この会話の「L4」というのは、ロードバイクに乗る時の「強度」「体のツラさ」みたいなことです。

この「どのくらいの強度」で走るのかというレベル分けをしているんですが、これをパワーゾーンと呼びます。

ということで、今回はパワーゾーンの解説をしていきます。

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LはLevelのL

冒頭の会話でのLというのは、LevelのLです。

パワーゾーンのレベルはFTPを基準にして7段階に分かれています

L1(レベル1)が最も軽い強度で、L7(レベル7)が一番強度が強いという分類です。

FTPとは、ざっくり言ってしまうと1時間出し続けられる最大のパワーのことです。

このパワーを基準にして、半分だったらこれくらいとか、そういうことでL1~L7まで分かれています。

パワーゾーンは、1時間出し続けられる最大パワー(FTP)を基準に、7段階に分類されている

レベルによって、鍛えられる機能が違う

パワーゾーンは7段階に分類されていますが、それぞれの段階で鍛えられる機能が違います。また、鍛える部分を考慮することで特定のレースに強くなることができます。

例えば、クリテリウムならLSを鍛えた方がいいというような感じです。

トレーニングをする上で基本となることなのでぜひ理解しておいてください。

自分の鍛えたい部分に合ったパワーゾーン(レベル)を選ぶことがトレーニングの基本

7段階のパワーゾーン


では、具体的にそれぞれの段階についての解説をしていきます。

L1(回復走/アクティブリカバリー)

L1は、パワーゾーンの中でも一番低いところですが、これはよく回復走と言います。

FTPの55%以下を指します。

FTP200Wの人の場合は大体110W以下で走ることを「回復走」と言うんですね。

僕個人の感想ではありますが、L1を実際に走ってみると疲れないです。どこまででも走れる感じがします。

とはいえ、このくらいのパワーで走っていると飽きてしまうというか、もっと速く走りたいなと思ってしまうこともありますね。徐々に回復するという感じで、そこまで強い強度ではないので、練習している感じはしません

この強度で走っている時だとかなり余裕があるので、室内ローラーだとアニメやYouTubeを見ながら走れることができます。

このような特徴のある回復走は、アクティブリカバリーという言い方をすることもあります。

L1は回復走(アクティブリカバリー)と呼ぶ。FTPの55%以下で走ることで、かなり余裕があるので室内ローラーではYouTubeなどを見ながら走行することが可能。

L2(耐久走)

続いてL2ですが、この辺からだんだん負荷が強くなってきます。

L2は耐久走と言うこともあります。FTPの56~75%の力で走ります。

FTP200Wだと、大体140Wくらいです。

これも個人の感想ですが、走ってみると、疲れると疲れないの境目くらいです。疲れるほどでもないけれども、ラクして走れるわけでもない程度ですね。

どこまでも走れるような気もするんですが、走っているとやっぱり徐々に疲れます。

L2ならまだまだ余裕はあるので、室内ローラーだとYouTubeを見ながら走っています。1時間はラクに続けられますし、調子が良ければ2~3時間は行ける強度です。

この強度で走ると、1時間くらい走ると練習したなと実感が持てます。

L2は耐久走と呼ぶ。FTPの56~75%の力で走ることで、まだまだ余裕があるのでYouTubeを見ながらできる。1時間程度走ると練習した感がある。

L3(テンポ走)

次に、L3はテンポ走と呼びます。FTPの76~90%くらいのパワーゾーンになります。

このくらいになると、結構疲れますし、運動した気分にもなります。

このくらいのパワーになると、ちょっと気が緩むと「続けられないな」と思ってしまったりして、集中すれば1時間くらい続けられるかなというところです。

少し休憩をはさんだりすれば2時間は続けられる強度です。

このくらいの強度であれば、まだ少し余裕があるので、室内ローラーだとアニメやyoutubeを見ながら走ることはできます。

L3はテンポ走と呼ぶ。FTPの76~90%の力で走ることで、集中すれば1時間くらいは走ることができる。

L4(乳酸閾値)

だんだん強度が高くなってきます。次はL4です。

L4は乳酸閾値と言ったりします。これ以上のパワーで走ると乳酸がたまり出すという閾値です。

つまり、L4は、乳酸がたまらないギリギリの強度です。

L4というのが1つのポイントになっていて、L4までの強度なら乳酸がたまらないので、長時間続けられるギリギリの強度です。

これ以上の強度になると、乳酸が一気に溜まってしまって運動を長時間続けられなくなってしまいます。

乳酸がたまるか、たまらないかのギリギリのところなので、一応続けられるんですけれども、結構ツラいです。

ちなみに、乳酸がたまるかどうかで疲労度は測れるのですが、乳酸がたまったせいで疲れる訳ではありません。

FTPの値で言うと、91~105%。上手く運動すると1時間くらいできるという強度になります。

僕の個人的な感想ですが、走ってみるとかなり疲れます。

20分程度なら持続できるかなというところですが、相当集中すれば(理論的には)1時間持続できるはずなんですが、かなりキツイです。

走る事に集中しなければパワーを持続できないので、YouTubeを見ている場合じゃないです。やってみれば分かるかと思いますが、なかなか内容が頭に入ってこないです。

L4は乳酸閾値と呼ぶ。FTPの91~105%の力で走ることで、相当集中すれば1時間走ることが理論上は可能。YouTube見てる場合じゃないくらい集中しないと難しい。

普通にロードバイクに乗っていればL5強度以上になることはほとんど無いです。
L5以上は意識してトレーニングしましょう。

L5(VO2Max)

次にL5です。VO2Maxと言われるところです。

これは何かというと、人間の体は酸素を取り入れてエネルギーに変えるのですが、その変換が間に合うギリギリのパワーのことをVO2Maxと言います。

先ほどまでのL1~L4までは、実は酸素を取り入れてエネルギーに変えることが間に合うくらいの強度なので、息苦しさを感じることはあまりないと思います。もちろん運動すれば息は上がってくるんですが、L5辺りから急に酸素が足りなくなってきます。

FTPで言うと106~120%

めちゃくちゃツラいです。先ほどまでのL4までであれば、1時間とか20分という運動を続けられるのですが、L5になると3~5分程度で限界です。

体の中の酸素がなくなってしまって、呼吸で取り入れるんですけれども、酸素をエネルギーに変えるのが間に合わず、どんどん苦しくなってきます。

走るためにとても集中力を使います。陸上競技で言うなら1500m走を本気で走るくらいキツイです。

L5はVO2Maxと呼ぶ。FTPの106~120%の力で走ることで、相当集中しても3分~5分が限界。酸素をエネルギーに変換できるギリギリの強度なので、かなり苦しい。

L6(無酸素運動容量)

どんどんキツくなっていきます。

L6は無酸素運動容量ということで、L5が酸素を取り入れてギリギリ間に合うか間に合わないかというところでしたが、酸素をエネルギーにしていては間に合わないパワーなので、筋肉に蓄えられていたエネルギーを使って運動するしかない領域です。

無酸素運動ということになります。

FTPで言うと121~150%です。

この強度で走ってみるとツラいというかツラすぎます…。

長時間走るのは難しく、筋肉の中に蓄えられた糖のエネルギーを使うと終わってしまいますから、1分程度で限界です。

走るためにとても集中力が必要です。陸上競技で言うなら400m走くらい。陸上競技の中でも1、2を争うツラさと言われていますが、そのくらいツラい領域です。

L6は無酸素運動容量と呼ぶ。FTPの121~150%の力で走ることで、1分が限界。筋肉の中に蓄えられたエネルギーを消費するのみの無酸素運動。

L7(神経筋パワー)

最後のL7は、なかなか出せるようなものではないのですが、神経筋パワーと言われている領域です。

L7では本当に瞬発的なパワーを発揮するものです。なので糖ですらなく筋肉に蓄えられたATPをエネルギー源にします。

これは、ツラいというか、5~10秒が限界の超ギリギリの瞬発力のようなパワーです。

5秒とか10秒なので、息がとてつもなく上がるとか、乳酸が一気にたまるということはないのですが、出そうと思ってもなかなか出ないパワーです。

zwiftだと一気にペダルが重くなりすぎて踏み負けてしまいます。

集中してこの5秒に全てを賭けるという形で一気にパワーを出すしかない領域です。

トレーニングをする場合


参考までに、トレーニングをする場合にL1~L7をどういうふうに使ったらいいかもお伝えしておきますね。

ヒルクライム

例えば、ヒルクライムで速くなりたいという場合は、こんなふうに考えましょう。

ヒルクライムは僕の感触ではL3、L4、L5かなと思います。

コースにもよりますが、30分~1時間30分のヒルクライムが多いです。

強度で言うとL3~L5に収まってくるので、ヒルクライムならこのくらいの領域を集中的に鍛えるといいでしょう。

クリテリウム

クリテリウムの場合は、短いサーキットを何周かして、加速、減速がたくさんありますので、この場合はゴール前の爆発的なダッシュやアタックに対する素早い対応が必要なので、先ほどのヒルクライムよりは強度が高くなります。

L4、L5、L6くらいの強度があるといいでしょう。

エンデューロ

エンデューロの場合は、L2、L3、L4くらいかなと思います。

エンデューロは、とにかく長い距離を走る耐久レースなので、持久力を鍛えるためにL2~L4が基本です。

ただ、勝つためにはゴールスプリントもあるので、L5、L6も鍛えられれば理想です。

初心者

大会よりも、まずロードバイクを始めたばかりという初心者の方の場合は、まずはL2、L3から始めるのがいいかなと思います。

まず、ロードバイクを始めたばかりの方はまだまだ体力がないと思うので、まずは長く走れるようになりましょう。それから強度を上げていくのがいいかなと思います。

まずは楽しくロードバイクに乗るための基礎体力をつけましょう!

まとめ

今回は、今さら聞けない!パワーゾーンについての解説をしました。

ロードバイクで速く走れる人がL1とかL4とか言っていたら、それは7段階に分類されているパワーゾーンのことです。

それぞれの強度によって鍛えられる機能が違い、またトレーニングでも重要な選択になりますので、ぜひ覚えてトレーニングに生かしましょう。

初心者の方は楽しくロードバイクに乗るための基礎体力作りとして、L2、L3くらいから始めるのがおすすめですよ。

ロードバイクにはいろいろな楽しみ方があります。

新しいことに挑戦するのに年齢は関係ありません。

何かを始めようと思ったら「今」始めるのが最速です。

行動することで上達したり、新しい世界を知ったりすることができます。

最後までお読みいただきありがとうございました。

ABOUT ME
おおのけいすけ
挑戦は最高のエンタメ / ずっと乗りたかったロードバイクに31歳からチャレンジ / エンデューロ系の大会を中心に活動しています
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