こんにちは。けいすけです。
今日はVIについてお話ししていきます。
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VI(変動制指標)とは
VIというのは変動制指標(Variability Index)というものです。
VIで検索すると株とか経済とかが引っ掛かってくると思います。考え方は一緒だと思うのですが、平均値に対してどれくらい変動するのかということを表した指標のことですね。
ロードバイクの場合も同じで、平均のパワーに対してどれくらい実際のパワーが変動したのかということを表します。
計算式
式で表すと「標準化パワー/平均パワー」で、標準化パワーを平均パワーで割ったものがVI(変動制指標)になります。
300W1分↔100W1分 これを交互に1時間続けた場合。
この場合、平均パワーは200Wですよね。300と100を行ったり来たりしているので200です。
これに対して標準化パワー(ノーマライズドパワー)は253になります。
これは何かというと、平均ではなくNP(ノーマライズドパワー)は人間の体が感じる負荷を数字に表したものです。
つまり、200Wでずっと走るよりも300Wと100Wを交互に繰り返した方が人間の体は「辛い」ということですね。
300Wと100Wを交互に繰り返して走るのは253Wでずっと走っているのと同じくらいの負荷という意味です。
この時のVI(変動制指標)はどれくらいなのかというと、割ってみるとこうなります。
1.27です。これがどのくらいの数字なのかは後で説明しますが、つまり、平均パワーよりもノーマライズドパワーが大きくなるので、このVIという変動制指標は絶対に1以上になるわけですね。
そうは言ってもめちゃくちゃ大きくなるわけではなく、大体1~1.5になります。
この数値が大きいほど、パワーの変動が大きかったことを示します。
具体例をTTやヒルクライム、クリテリウムで示してみます。
TTの場合
TTはずっと同じパワーを出して走るものなので変動は少ないと言われています。実際にも少ないです。変動を少なく走った方がいい記録が出るので変動を少なくします。
だいたいVIは1.00~1.04です。
ヒルクライムの場合
ヒルクライムも変動は少なく、VI1.00~1.06で同じくらいですね。
ヒルクライムもTTと同じように自分一人で自分のパワーをどれだけ出し尽くせるかということなのでこれくらいです。
クリテリウムの場合
アップダウンがあるクリテリウムだと、上りのときはすごくパワーを出すけど下りのときは出さない。ということで変動が大きくなりますね。
VIは1.13~1.50です。
このように変動します。
パワートレーニングバイブルの表があるので見ていますが、VI1.5までいくと相当変動しますね。
例を見るとわかるのですが、300Wと100Wを繰り返すってこれだけでもかなりの変動ですよね。
これだけ変動してもVI1.27なのでVI1.5というのはかなりの変動ですよね。
VIをどのように使うのか
このVIをどのように使うのかということですが、「このレースではこのくらい変動する」ということがわかっているのなら、それに合わせた練習をしなければいけません。
逆に変動しないことがわかっているのなら、その練習はしなくていいわけです。
もっと別の練習をした方がいいということですね。
先ほど例に出したように、TTやヒルクライムといったレースの場合は変動が少ないので、変動に対応するような、短い時間に物凄く負荷を上げたり下げたりするようなインターバルトレーニングはあまり必要ないかなということが言えますね。
クリテリウムに関してはどうしても変動するのでそれに対応したトレーニングをしましょうということになります。
まとめ
- 数値が大きいほど、パワーの変動が大きいことを示す
- VIが大きいほどレースではスピードが絶え間なく変化する
- 変化に対応できる練習を
変動制指標がわかるとそのレースでどれくらいパワーが変わるのかということがわかってきます。
どんなレースでどんな練習をするのかを組み立てるための目安になるので参考にしてみてください。
それではまた!
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