こんにちは。けいすけです。
今回は、これです。
ヒルクライムと平坦の巡航の違いについて説明をしていきます。
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ヒルクライムと平坦巡航の話をします
ヒルクライムと平坦の巡航で、何が違うか？同じか？
ということですが、基本的には同じところが非常に多いと思っています。
似ているところが多いのですが、違うところもある。
このあたりを紐解いていきたいと思います。
どうして、同じところが多いのか？
と言うと、基本的に一人で走るものです（平坦の巡航で一人だとします）。
ヒルクライムでも、平坦でも一人で走っていて、一定の負荷で走っていれば、
「同じじゃないか!?」
と思う人が多いと思います。
けれど、その中でもやはり違うところがあるので、それを解説していきます。
基本的には、同じW数で走っていれば、たとえそれが平坦であろうと、登り下りであろうと、登りだけであろうと、あるいは下りだけであったとしても、同じW数でずっと走っているので同じだろうと考えられます。
けれど、何か疲れ方や感じ方が違うというように感じている方が多いと思います。
僕もそう感じていて、特に、疲れ方が違うなという感じはします。
例えば、どちらも一人で黙々と走っていると言うことは一緒ですよね。
ヒルクライムでも平坦巡航（無風）でも、例えば、時間や距離を決めて、その中で同じW数でずっと走るのであれば、基本的には一緒のはずです。
W数という意味では、一緒のはずというか、絶対に一緒なんですが…、でも、何かが違う気がしますよね？
実は違う理由は、ペダリングに関することなのですが…、今回はそれについて解説をしていきます。
似ているところ
最初に似ているところですが、距離や時間を決めて走っていて、その中で誰も助けてくれないまま一人で走るということです。
平坦の集団走行であればラクができるのですが、一人で平坦の巡航をするのであれば、ヒルクライムと一緒ですよね。
当然、スピードは違います。
例えば、平坦の方が空気抵抗が大きくなります。
ヒルクライムは空気抵抗が少ないけれど、登るので、その分重力に打ち勝つためにパワーを出さなければいけません。
というように、どちらも同じパワーを出すのであれば、同じではないか？
と思うかもしれませんが、少し違うのです。
決まった時間（あるいは距離）で、自分の力を出し切るという意味では同じなのですが、ペダリングの部分が違うので、そこを解説していきます。
違うところ
ペダルが1回転する間の速度の変化が大きく違う
何が違うのか？ということですが、結局はこれです。
ペダルを1回転する間に、ペダリングの速度が大きく変化をするのです。
例えば、ケイデンス90回転でずっと同様に回しているとしても、そのペダルを1回転する間に速くなる場所と遅くなる場所があります。
3時や9時などの踏んでいる所はペダルを踏み込むので、加速して速く通過するのですが、6時や12時などの上死点や下死点あたりの踏まない所では、減速していきます。
この減速していくところが違ってくるわけです。
ペダルの1回転の中を、もう少し細かくみてみます。
・右足で踏む（3時くらい) → 力を抜く（6時くらい）
・左足で踏む（9時くらい） → 力を抜く（12時くらい）
⇒これでペダル1回転
右足で3時くらいで踏んで、6時くらいで力を抜く…、逆に左足では9時くらいで踏んで、12時くらいで逆に力を抜く（この6時や12時は右足換算です）…、これで1回転ですよね。
踏む、抜く、踏む、抜く…という、この4回を繰り返してペダルが1回転になります。
つまりこれは1回転の間で、踏んでいる間は加速をして、力を抜いている間は減速をして…、この加速、減速、加速、減速…というこの4つが1セットになったものがペダル1回転になります。
このように、加速や減速を繰り返していくわけです。
このことは、特に平地では、あまり感じないという人がほとんどだと思います。
踏んでいる時に加速して、踏んでいない時に減速はするのですが、これはかなり微妙な差です。
けれど、ペダル1回転の間にこのようなことが起きています。
ざっくり計算してみると、これくらい減速します
この加減速の程度が、ヒルクライムと平坦の巡航でどれくらい違うのか？
ということを考えてみると、こうなります。
例えば、ヒルクライムで15㎞/hのスピードで走っていて、平坦巡航で40㎞/hのスピードで走っていたとします。
そうすると、ペダル1回転の間にだいたいこれくらい加減速の変化が起こります。
・ヒルクライム 15km/h → 14.5km/h → 15km/h → 14.5km/h…
⇒だいたい4%くらい変化する
・平坦巡航 40km/h → 39.8km/h → 40km/h → 39.8km/h…
⇒だいたい0.5%くらい変化する（ほぼ変化しない）
ヒルクライムの場合には15km/hで走っていたとしたら、すっと力を抜いた時に14.5km/hになって、またペダルを踏んで15km/hくらいになって、力を抜いたら14.5km/hになります。
なので、だいたいペダル1回転の間に4%変化すると思ってください。
では、平坦の巡航ではどうなのか？
というと、40km/hで走っていたとして、力を抜いた時に39.8km/h、また踏んだ時に40km/h、力を抜いた時に39.8km/hということで、だいたい0.5%くらい変化します。
つまり、0.5%変化するということは、逆にほぼ変化しない！
ということです。
もちろん、この値は設定する条件によっても変わりますが、この違いが感覚的に、ヒルクライムのペダリングと平坦の巡航のペダリングの違いになってきます。
同じW数で走っているから、同じだろう！
と思いますが、一人で走っている、同じW数で走る…などの状況はほぼ同じ場合でも、ペダリングの速度は変化するために、これくらいの違いが出てきます。
ここでは詳しい説明はしませんが、この数字を求めるのに、こういう条件で計算をしてみました。
念のために計算をしてみたい方は、これを使って計算をしてみてください。
【計算条件】
・体重＋機材＝70kg
・平地巡航は40km/hを基準にする
・ヒルクライムは15km/hを基準にする
・どちらも260Wで走っている
・ケイデンス90rpm
・クランク90度毎に、踏む、踏まないを繰り替えす
これは、当然条件によって値が変わってきます。
体重が70㎏でなかった場合や、平地のスピードが50km/hだった場合、ヒルクライムが10km/hだったら…など、色々と条件によって変わって来るので、今回はこの条件で計算をすると、このように4%変化したり、0.5%変化するということです。
詳しく知りたい方は計算をしてみてください。
違いを感じる人、感じない人
このような違いがあるのですが、この違いを感じやすい人と感じにくい人がいると思います。
実際、僕は結構感じる方で、ヒルクライムのペダリングと、平坦巡航のペダリングを同じW数で走っていたとしても、結構違いが大きいな！
と感じます。
それは、僕が踏むタイプのペダリングだからかな？
と思います。
ガンガン踏んでいくタイプなので、踏んでいる時間と踏んでいない時間を結構メリハリをつけて分けています。
踏むペダリングということは、逆に踏んでいない時間がそれなりにあるので、ヒルクライム中の加減速が大きい感じがします。
これは大きい感覚がするというだけで、ペダルを1回転するのには0.7秒くらいしかかからないので、スピードメーターにはこのような変化は現れてきません。
なので、実測で変化していましたということは、なかなか説明が難しいです。
感覚的には、平坦巡航で走っている時には、ペダルをずっと一定のスピードで回転しているような感覚がします。
また、ヒルクライムで登るときには、踏んでいる時にグーンと加速して、力を抜いているときに減速をしている、という感覚がします。
これが、よく「回すペダリング」と言われているものが出来る人であれば、違いを少なく感じると思います。
なぜなら、回すペダリングは、できるだけペダルを全周にわたって力を掛け続けるという方法なので、力を抜く瞬間がどうしても少なくなります。
力を抜く瞬間が少なくなると、ヒルクライムであれば、どうしても力を抜いている瞬間に減速をするので、減速すること自体が少なくなります。
なので、感覚的には回すペダリングが出来ている人ほど、ヒルクライムと平坦巡航の違いは少なくなってくるわけです。
どちらのペダリングが良いという訳ではありません
ちなみに、ここで言っておきたいのは、回すペダリングが良いよ！ということではありません。
踏むペダリングと回すペダリングのどちらが良いよというわけではなくて、ペダリングによっては、ヒルクライムと平坦巡航で違いを感じるということです。
今回は、違いを感じやすい、感じにくいという違いの感じ方について話しているのであって、どちらのペダリングが良いのか？
ということはなかなか決めにくいところがあると思います。
そのどちらが良いのか？
ということですが、これは決して加減速が大きいからと言って、エネルギー的に何か損をしているということではありません。
踏むペダリングの方がこういう理由で損失が大きい…ということを説明できているわけではありません。
単に、踏むペダリングの方が加減速が大きいということです。
ただ、加減速が大きい、加減速が小さいということは、筋肉の使われ方に違いが出てきてしまいます。
なので、筋肉の使われ方などを含めて、やはりこちらの方が疲れやすい、疲れにくい…ということはあると思います。
ただ、それは今回は説明しませんので、またの機会においておきます。
結局、加減速が大きくても、小さくても、踏んだ力は推進に使われているので、別にこれは損をしているわけではないですよ。
ということを話しておきます。
まとめ
今回は、ヒルクライムと平坦巡航の違いについて話をしました。
同じW数で走っていたとしても、違いを感じるという方がほとんどだと思います。
では、その違いは何か？
というと、ペダリングが1回転をする間にどのくらい加減速をするのか？
ということです。
これが、ヒルクライムと平坦巡航の違いになってきます。
ということで、今回は終わりになります。
ありがとうございました。
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