こんにちは。けいすけです。
今回は、乳酸性作業閾値という用語について説明します。
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乳酸性作業閾値
僕もロードバイクを始めてから、初めてこの用語を知ったのですが、持久系のスポーツをかなりやっている人じゃないと聞かないと思います。
英語でも結構出てきてLTとよく言いますが、Lactate Thresholdの略です。
乳酸性作業閾値とは、パワーのことです。
大体L4 くらいのパワーを出したところを乳酸性作業閾値と言います。
だいたいFTPぐらいの強度のところをLTと言います。
強度とツラさの関係
ロードバイクに乗っている時の強度を上げていくと、つまりパワーをたくさん出していくと、あるところから一気にツラくなってくるところがあります。
この一気にツラくなってくるというようなところをLTとかALTと言います。
それが乳酸性作業閾値です 。
このあたりの力だとだいたい1時間そのパワーを発揮できるということでFTPとも言います。
かなりざっくりした図なのですが、こんな感じになります。
図で説明すると横軸が強度、縦軸をツラさに取った時に当然強度を増していくと、たくさんパワーを出していくとどんどんツラくなっていきますが、あるところから一気にツラくなります。
その一気にツラくなるところをLT と言います。
乳酸性作業閾値(LT)=理論上、1時間程度継続できる強度。これ以上のパワーを出すのは一気にツラくなる
乳酸性作業閾値(LT)の前と後で何が違うかというと乳酸が一気に増えてくるということです。
それまではじわじわ上昇してきた血液中の乳酸の濃度が、LTを境に一気にガンと上がってツラくなるんですね。
この乳酸が一気に上がる前というのはそこそこツラいのですが、ツラいけれども長い時間その運動を継続できます。
これを超えてしまうと一気にツラくなり、運動を継続するのは短時間しかできなくなってきます。
LTを超えるとなぜツラくなるのか?
なぜツラくなるのかというとLT以上の強度だと速筋が使われるからですね。
LT以下の強度だと≪遅筋≫で運動できますが、遅筋というのはあまり大きな力が発揮できないが、代わりに持久力がある筋肉です。
速筋は、その逆で大きな力が発揮できる反面、持久力はないのですぐ疲れてしまうという特徴があります。
LT以上の強度だと速筋が使われて、そこで乳酸が一気に溜まってきます。
ここで注意という程でもないのですが、乳酸が溜まるから疲れるのだと考えている人がいると思います。
つい最近まで僕もそうでした。
高校の陸上部で運動している時も、ずっと「乳酸が溜まるから疲れる」と言っていたのですが、いろいろ調べると実はそうではないということがわかってきました。
本題から逸れるのであまり詳しく解説しませんが、疲れるくらいの強度だから乳酸がたまるのであって、乳酸が溜まったから疲れるというわけではないということです。
乳酸は疲労物質ではなく、むしろエネルギーです。
乳酸が溜まるから疲れるわけではなく、疲れるから乳酸が溜まるということです。
ちなみにもっと詳しく知りたい人は『乳酸を生かしたスポーツトレーニング』という本を読んでみてください。
ロードバイクのような持久系のスポーツをもっと深く知って、考えて、速くなりたいという方にお薦めします。
LT付近を鍛えるメリット
強度を上げていて、一気にツラくなってくるところを乳酸性作業閾値(LT)と言います。
ほぼすべての持久系のアスリートの人が、このLT付近を鍛えています。
なぜかというとLT(FTP)付近は、ツラくなる境目になるわけですよね。
LTより低いとツラいけれども長い時間継続的に続けることができ、このLTが少しでも上がる(≒FTPが上がる)よう鍛えると、強度を上げてもツラくならない領域が広がります。
これは持久系の種目からするとかなり有利ですよね。
少しパワーを上げたとしても疲れにくい。
疲れたとしても運動を続けることができる領域が増えるのでこのあたりを鍛えるとメリットが出てきます。
LTを鍛える方法
LTにはいろいろな鍛え方があります。
- 耐久走(L2)
- テンポ走(L3)
- SST(L4)
- VO2max(L5)
かなりの練習で鍛えられますが、耐久走は、パワーゾーンで言うとL2になります。
テンポ走、SSTは、それぞれL3、L4です。
それから、VO2maxあたりのインターバルは、L5辺りで鍛えることができます。
それぞれの方法については、別の記事でもいくつか書いているので参考にしてみてください。
まとめ
今回は、乳酸性作業閾値(LT)について解説しました。
- 乳酸性作業閾値とは、1時間継続できるギリギリのパワー
- LTを鍛えると、疲れたとしても運動を続けることができる領域が増える
それではまた!
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