こんにちは。けいすけです。
今回は、CTL・ATL・TSBこの3つを解説します。
この3つは、トレーニングの計画を立てる中で順調に進んでいるかを確認する時によく使いますので3つセットで覚えましょう。
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Chronic Training LoadとAcute Training Load
CTLとATLは、かなり似たような意味なので併せて説明します。
それぞれChronic Training Load、Acute Training Loadの略です。
FitnessとかFatigueといった言葉で出てくることもあります。
意味
CTL : 長期的なトレーニングでどのくらい負荷がかかっているか。
ATL : 短期的なトレーニングでどのくらいの負荷がかかっているか。
期間
CTLは42日間の6週間。
ATLは7日間の1週間。
算出方法
CTL : 42日間毎日100TSSの練習をしたらCTLは100。
ATL : 7日間毎日100TSSの練習をするとATLは100。
ちなみにTSSとは、トレーニングストレススコアの略で、自分のFTPの力で1時間ずっと運動した時100TSSになります。
42日間毎日100TSSで練習するとCTL100になりますが、単純に全部出して日数の42で割っているわけではなく、指数荷重移動平均というものを使って計算します。
興味がある人は調べてみてください。
だいたい平均だという風に覚えておいてください。
だからCTLが100ということは42日間で平均するとだいたい100TSSの練習をずっと続けてきたというもので、ATLであれば、7日間というものですね。
つまり、このCTLが大きいということは長い時間長い期間、かなり強度の強い練習をずっと続けてきたということになるのでロードバイクに乗る人の強さを表すということになります。
Training Stress Balance
もう1つ、Training Stress Balanceというものがあります。TSBと略しますが、Formと言うこともあります。
これは簡単に説明しますが、【CTL-ATL】という形で表していて長期的なトレーニング負荷と短期的なトレーニングの負荷の差になります。
これらの数字の使い方
これらの数字はどのように使えるかですが、大きく3つ挙げて説明しますね。
その人のだいたいの強さが分かる
1つはその人の強さが大体わかるということです。
例えば山を登るときの速さとかスプリントの時の速さとか、いろいろな速さがあると思いますが、そういう細かいことはわかりません。
しかし、数字で見てだいたいこの人はかなりトレーニングを積んでいるから強いなということがわかってきます。
だいたいCTLを見ればわかるのですが、42日間の長期的なトレーニングの負荷の数を数値化したものですので数値が大きければ大きいほど長期的に、しかも強いトレーニングをずっと続けているということなのでつまり強いということが言えるわけです。
僕のイメージですが、CTLが50くらいならよくトレーニングしたアマチュアのレーサー。50でもロードバイクに乗って速いスピードで走ることができるかなと思います。
このCTLが100ぐらいまでいくとアマチュアのレーサーの中ではかなり上の方にいくというイメージですね。
それ以上、例えば120とかいくとプロぐらいの速さということになります。
速さというか、強さですね。CTLというのはあくまでもトレーニングの量とか質を数字化したものなのでこの数字が大きいからといって「登りが速い」とかいうことまではわかりません。
ただ、この数値が大きければそれだけ強いという風に使えます。
オーバートレーニングの防止
2つ目は、オーバートレーニングの防止。
CTLとATLを比べるのですが、TSBをみるとわかります。
CTLよりもATLがかなり大きい場合、TSBの式が【CTL-ATL】なのでATLが大きいということは、この数字がかなりマイナスになります。
これまで長期的にトレーニングを積んできたけれど、その長期的なトレーニングよりもATLが大きいわけですから短期的に一気にトレーニングを増やしてしまったということなのですね。
短期的に質と量を一気に増やしているということは、体がそのトレーニングに耐えられないので体調を崩してしまったり、不調に陥ったり、つまりオーバートレーニングになってしまうということになるのでATLの急激な上昇には注意しましょうということが言えます。
大会前の調整
あとは大会前の調整ですね。
先ほどの例でも出しましたが、【CTL-ATL】の値であるTSBがマイナスということは、長期的なトレーニングよりも短期的なトレーニングの量が多いということになります。
時間をかけてトレーニングの量を増やしている最中ということです。
つまり疲れがたまっている可能性が高いわけですね。
これまで積んできたトレーニングよりもたくさんのトレーニングを、今、積んでいますということなので、疲れがたまっている可能性が高い。
逆にTSBがプラスということは、これは長期的なトレーニングよりも短期的な トレーニングの量が少ないということなのでトレーニングの量をジワジワ減らしていっていて、つまり疲れが抜けている可能性が高いということです。
大会の直前だったら後者の方がいいですよね。
疲れが抜けてた方が当然、大会では良いパフォーマンスができるので、大会に挑む場合はTSBをゼロ付近に持ってきたりすることをオススメします。
もしくは僕の感覚ですが、プラス10くらいまでだったらいいのかなと思います。
ただしあまりTSBが大きすぎるということは、これはかなり休みすぎということにもなってしまいます。僕の場合はプラス10くらいにしていますが、人によって数字は違うと思うので目安にしてくださいね。
注意点
最後に注意点ですが、FTPはなるべく正確に計りましょう。
これらの数字はすべてFTPを基準にして算出されるので、その元になるFTPの値が違っていれば全部正確ではなくなってしまいます。すべての練習のTSSも正確に計ります。
CTLとATLというのは身体の疲れ具合やどれ程トレーニングを積んだかという数字になるので、
練習1回くらい計らなくても問題ないだろう…と考えて計らない練習をしてしまうと、その途端にカウントされない疲労がたまってくるわけです。
そうすると、疲れているのか?疲労が回復しているのか?ということがどんどん正確ではなくなってきてしまうので毎回TSSはしっかり計りましょう。
FTPも正確に計ることが大切です。
まとめ
今回は、CTL・ATL・TSBについて解説しました。
この3つの数値は、トレーニングが順調に進んでいるか、疲労がたまっていないか、大会前の調整がうまくできているかなどを確認する時によく使います。ぜひ参考にしてみてください。
それではまた!
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